「自己満足を大切にしています。」
東京都在住/梶山様/男性
東京都内在住K様からの修復依頼品
ご実家がある、群馬県桐生市に遺る江戸型の衣裳箪笥。
江戸時代に確立したこのスタイルは、川越を中心に量産され、広域に普及したと言われています。
明治以降は両開き戸が無くなり、簡素化されたデザインに移り変わる前の姿です。
製作から150年を優に超える訳ですから現存する凄みを感じました。
しかし、保管状態は悪くボロボロなため、復元を含めた修復作業となったのです。
こうしてよみがえった姿をじっくりと鑑賞しながら作業を振り返るのが常です。
その出来栄えへの評価は客観的視点が最も重要であることは承知していますが、直し手側が納得する仕事をこなしてこそ高い評価を得られるものと考えています。
ですから、
「自身が納得しなければお客様も満足しない。」
この意識を大切にしています。
お預かりから約一年、ようやく修復が完了しました。
この記事へのコメントはありません。