庄内箪笥

時代:明治期

豊富な木材資源と殿様もうらやむ豪商、本間家の産業奨励策などと相まって、すぐれた和家具の産地として発展した。明治初期には指物問屋が三十四軒を数え、欅杢の木地呂塗箪笥、桐黒塗衣裳箪笥、船箪笥などの製品は廻船問屋を通じて県外へ移出されていた。
酒田の衣裳箪笥は船箪笥の技術が生かされ、錠前・蝶番などの鉄金具は分厚くしかも「たがね」の切れは冴え、打出し金具や線彫りの技法は技術的に極めて高く丁寧である。

『庄内箪笥(打出し)』
打ち出し錠前金具の立体感は、全国でも類を見ないすばらしい技術である。
今日、遺された時代箪笥だけが当時の優れた手仕事を無言で伝えている。

時代箪笥
種類: 衣裳箪笥
産地: 山形県庄内地方
時代: 明治期
寸法: 幅121×奥行44×高93㎝
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