失われた技術・・・だからこそ愛おしい庄内箪笥
愛媛県在住西川様
東北山形の庄内箪笥が遠く愛媛の地で愛用され、100年の時を経て再びよみがえります。
亡き祖父さまが愛用していた明治の庄内箪笥。
どういった経緯で所有されたかは分からないそうですが、家族の歴史が詰まった和箪笥です。
明治の後期、ようやく庶民の生活水準が向上したために衣類の持ちが増えた時代・・・
嫁入り箪笥としての需要の高まりがあり、両親の見栄が反映されたすばらしい箪笥が各地でつくられました。
画一的なものと違って地域文化が色濃く遺されたこの時代の和箪笥は地方色が豊かです。
その中でも鉄金具の手しごとが美術級に高められたものは、山形の庄内箪笥で見ることが出来ます。
打出の細かな立体は、今日も再現できないほど精緻した技術で他を寄せ付けません。
残念ながらその技術は失われ、現存する時代箪笥だけが証明するものとなりました。
世代を超えて受け継がれ行く家具、愛着のある家具を人生の探求において一つでも所有したいものですね。
再び次の世代へ継承され行く庄内箪笥のご紹介でした。
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