受け継ぐ桐タンス

おばあちゃんのタンスを再び~

山形県山形市/O様/女性

昭和初期の総桐箪笥。

生活が向上して衣類の持ちが増えたことにより、地方でも箪笥が普及した頃。

東京式の桐箪笥がブームとなり、長持ちにかわり嫁入り道具の定番となりました。

*****************

〜おばあちゃんの桐箪笥〜

引き出し前板に真っ直ぐ目の通った柾目材を使用した総桐づくり。

遺された嫁入箪笥を診断すると家柄や当時の裕福さを想像します。

箪笥の需要が激減した今日ですが…

「ご先祖さまの良質な家具を再生して利活用したい。」

と願う温かなご依頼は後を絶ちません。

この度のご依頼も継承家具として三代に渡り使用していくために再生を望みます。

ご依頼のお母さんと共に娘さんがお立ち会いの中で喜び溢れる納品となりました。

「次なる継承者はあなたよ…。」

声に出さなかったものの、私にはお母さんからのメッセージが聞こえたように思います。

O様、この度のご縁に深く感謝申し上げます。

ヤマヒョウ家具修復師

「よみがえれ、時代箪笥!」
日本の古箪笥に魅せられること52年…地域文化や民衆の知恵から誕生した美しき和箪笥は100年を経てた現代でも私達を魅了し続けています。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP