家具の探求で行きついたのは時代箪笥だった。
日本アンティーク家具の代表格はやはり和箪笥でしょうね。
衣類の持ちが増えたことによって衣装箪笥が花開いたのは、明治後期。
日本各地で独自のスタイルを持つのは民衆が求めた現れです。
現存するものがようやく100年を経た今日。
人生において家具の探求によりたどり着いたのは時代箪笥だった・・・という方が増えていると修復の受注状況から実感します。
『修復依頼品は購入した米沢時代箪笥だった。』
全国の時代箪笥愛好家からの評価が高い「米沢箪笥」。
過去の建築ブームによって貴重な箪笥が失われたものの、同居率が高い山形の住宅事情が功を奏して納屋や蔵などに保管されているものが遺されています。
そのようなものが利活用を求めて、骨董・中古市場に出品されているケースをよく見かけ、その市場からのご購入のようです。
①山形のリサイクルショップで購入(山形県在住T様:女性/専業主婦)
「古いものが大好き!県内のリサイクルショップを巡るのが楽しみでライフスタイルとなっています。」
多くのものを見て備わったその眼力からか、ご購入されたこの度のご依頼品は現存するものが少ない米沢の婿入り箪笥です。
②ネットオークションサイトで購入(福島県在住K様:男性/会社役員)
「古い二本松箪笥を知人から譲り受けてから各地でデザインが異なる時代箪笥に惹かれています。」
アゲハ蝶を模した大きな錠前金具。桜文に次いで多く生産され、昭和中期ごろまでつくられた作風です。
リサイクルショップやオークションサイトで購入の際は、どうぞ見定める目を養われてください。
米沢箪笥の2点の修復がスタートです。
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