昭和初期の仙台箪笥 ビフォーアフター
山形県天童市在住/押野様/50代女性
昭和初期に作られた桐箪笥の修復再生が完了しました。
ご依頼主は50代の女性。亡きお祖母様の嫁入り箪笥を受け継ぎ、これまでご自身の着物を収納する箪笥として大切に使い続けてこられました。
しかし、長年の使用により、右下部の扉金具は失われ、引き出しの開閉も次第に重くなっていました。
木部には汚れや黒ずみが広がり、全体として劣化が進行。
日常的に使う中で強いストレスを感じながらも、「手放すことはできない」と使い続けてこられたといいます。
そんな折、ご友人のすすめとご紹介をきっかけに、当社へ修復再生のご相談をいただきました。
修復再生のポイント
① 樟脳(しょうのう)のにおい対策
長年の使用により残っていた樟脳のにおいに対し、当社で調合した薬品を用いて消臭・抗菌処理を実施しました。
においを軽減すると同時に、桐本来の清潔感ある白肌もよみがえらせています。
② 日常使いに適した仕上げ
使用頻度が高いことから、汚れが付きにくく、ツヤを抑えた明るい仕上げをご希望されました。
桐箪笥の仕上げには「との粉」を用いるのが一般的ですが、汚れが付きやすく、日常のお手入れが難しい側面があります。
そこで今回は、撥水性を重視し、水性塗料を採用。
桐の質感と上品な白肌を活かしながら、普段使いしやすい仕上げとしました。
お届け
修復を終えた桐箪笥は、ご自宅へお届けしました。
設置場所は、リビングに併設された和室。
明るい空間の中で、白く整えた木肌と黒金具のコントラストが際立ち、空間全体にも自然に溶け込んでいました。
「イメージ以上の出来栄えですね。黒金具とのコントラストがとても良いです。」
「両親も、きっと驚くと思います。」
そんなうれしいお言葉を頂戴し、職人として何よりの励みとなりました。
祖母から受け継がれた一棹の箪笥が、再び安心して使える存在として、
これからの暮らしの中で静かに時を重ねていく——
そのお手伝いができたことを、私たちは心より嬉しく思います。




















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