山形時代箪笥のビフォーアフター
山形県中山町/渡邉様/60代ご夫妻
—— 玄関で家族と客人を迎える、あたたかな存在に
一戸建ての建て替えを機に、
先祖から受け継がれた明治期の山形衣装箪笥を再生させていただきました。
長い年月を経て、木地や金具には劣化が見られましたが、
そこには家族の歩みと、代々受け継がれてきた想いが静かに刻まれていました。
「先祖に対する敬意と、家族のきずなを結ぶ象徴として、玄関に飾り置いてたのしみたい。」
そんなご夫妻の願いを形にするため、
本来の意匠と素材の魅力を最大限に生かしながら、丁寧に修復を進めました。
お届けした設置場所は、玄関ホールの正面。
ご家族や客人を最初に迎える“家の顔”として、
時を経た木の艶と重厚な金具の表情が、空間にあたたかさを添えています。
完成した箪笥をご夫妻で見つめるその眼差しと笑顔に、
職人として救われる思いでした。
先祖の箪笥が、再び家族を迎え、人をもてなす——。
その姿は、受け継ぐ心の豊かさそのものでした。






















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