山形市|大正期の帳場箪笥 修復再生事例|商いの記憶を次世代へ

大正期の帳場箪笥 ビフォーアフター

山形県山形市在住/松嶋様/80代女性

今回ご依頼いただいたのは、大正時代に作られた帳場箪笥の修復再生です。
山形市内で商いを営まれていた旧家に伝わる一棹で、帳場に据えられ家の歴史を見守り続けてきました。

一般的な家庭用箪笥とは異なり、商家特有の構造と意匠を備えた、希少性の高い時代箪笥です。


ご依頼の背景

80代女性のご依頼主様が、亡きご主人とともに大切に守ってこられた箪笥。
「次は息子が受け継いでいきたい」とのお話を受け、世代を超えて使い続けるための修復をご依頼いただきました。

経年による汚れや傷みは見られましたが、構造自体はしっかりしており、適切な手入れを施すことで、これからも十分に使い続けられる状態でした。


修復のポイント

・木部の洗浄および下地調整
・欠損・緩みの補修と構造の安定化
・金具の調整・再生
・風合いを活かした仕上げ塗装

当時の職人の手仕事に敬意を払い、過度に新しくするのではなく、「時代の味わい」を残すことを大切に修復を行いました。


仕上がり

修復後は、木目の美しさと金具の重厚感が際立ち、落ち着きのある佇まいに。
新たにしつらえられた和室にも自然に馴染み、まるで以前からそこにあったかのような存在感を放っています。


まとめ

「家具を捨てるを、なくす。」
それは、単に家具を残すことではなく、その家が紡いできた時間や記憶を未来へつないでいくこと。

大正、昭和、平成、そして令和へ。
この帳場箪笥もまた、新たな場所でご家族の歴史を刻み続けていきます。

ヤマヒョウ家具修復家

「よみがえれ、時代箪笥!」
日本の古箪笥に魅せられること52年…地域文化や民衆の知恵から誕生した美しき和箪笥は100年を経てた現代でも私達を魅了し続けています。

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