思い出を継承する家具再生
山形県山形市在住/松嶋様/80代女性
ご依頼主は、一人暮らしをされている80代の女性です。
息子さん、娘さんはそれぞれ県外で家庭を持たれ、ご実家を離れて暮らされています。
「自分が元気なうちに身の回りを整理しておきたい。」
そんな想いから、ご自宅に残されていた家具の整理についてご相談をいただきました。
長年使われてきた昭和期の茶箪笥も、そのひとつでした。
大きな家具としては役目を終えつつありましたが、ご依頼主にとっては先祖代々受け継がれてきた大切な家具。
処分してしまうには忍びない――。
そこで今回は、茶箪笥そのものを残すのではなく、内部に備えられていた小引き出しを活かして新たな家具へと再生することをご提案しました。
茶箪笥の内部にあった小引き出しは、長年家族の暮らしを支えてきたものです。
その引き出しを活かしながら新たに本体を製作し、現代の暮らしの中でも使いやすい整理箱へと生まれ変わらせました。
文房具や手紙、写真、思い出の品々を収める小さな家具。
しかしそこには、かつての茶箪笥が歩んできた時間も一緒に受け継がれています。
家具を残す方法は、一つではありません。
元の姿のまま使い続けることもあれば、暮らしに合わせて形を変えながら受け継ぐ方法もあります。
大切なのは、家具に宿る記憶や想いを途切れさせないこと。
大型家具としての役目を終えた茶箪笥は、小さな整理箱となり、これからもご家族のそばで使われ続けていきます。
捨てるのではなく、未来へつなぐ。
それもまた、家具再生のひとつのかたちです。



























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